アメリカ合衆国の連邦法定休日。11月第4木曜日。1621年にプリマス植民地のピルグリム・ファーザーズが移住後初めての収穫を神に感謝したことを記念する。3日間続いた祭典にはインディアンも招かれ,七面鳥や鹿肉のご馳走が出された。ニューイングランド地方のピューリタンを中心に祝われていた感謝祭は,アメリカ独立後,1789年11月26日に,ワシントン大統領により全国的祝日とされた。その後,リンカン大統領により11月最終木曜日と定められたが,ニューディール期にローズベルト大統領は,クリスマス前の買物景気をあおるため1週間くり上げをおこなった。1941年以来,11月第4木曜日となっている。この日には家族一同が集まり,七面鳥の丸焼きと,カボチャのパイを食べる。七面鳥は新大陸特有の大型の食用の鳥であったし,カボチャは植民地時代初期,リンゴや梨が手に入らないころには果物代りの野菜であった。なおカナダでも10月第2月曜日に同様の感謝祭が祝われる。
執筆者:岡田 泰男
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
アメリカ合衆国の祝祭日で、11月の第4木曜日。ヨーロッパからアメリカ新大陸に渡った反イングランド教会派のキリスト教徒たち(ピルグリム・ファーザーズ)が、荒野を開拓して初めての収穫を得、神に感謝したことを記念し、建国の基礎をつくった働きをたたえたことに始まる。この日は、シチメンチョウの丸焼きとカボチャのパイを、家族そろって食する。
[佐藤農人]
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