懸垂(読み)ケンスイ

デジタル大辞泉 「懸垂」の意味・読み・例文・類語

けん‐すい【懸垂】

[名](スル)
まっすぐに垂れ下がること。また、垂れ下げること。「懸垂幕」
鉄棒吊り輪などに両手でぶら下がり、腕を屈伸させてからだを上げ下げする運動
懸垂下降」の略。「岩壁懸垂で下りる」

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精選版 日本国語大辞典 「懸垂」の意味・読み・例文・類語

けん‐すい【懸垂】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 物がまっすぐにたれさがること。また、たれさげること。
    1. [初出の実例]「蘇氏舎密云、此瓦斯を細管より吹発して火を点し懸垂せる玻瓈鐘の下にて焚せば」(出典:舎密開宗(1837‐47)内)
  3. 器械体操で、鉄棒、平行棒などにつかまってぶらさがること。また、その状態。特に腕を屈伸させてからだを上げ下げする運動。
    1. [初出の実例]「上肢の運動〈略〉懸垂 懸垂屈臂」(出典:風俗画報‐三三四号(1906)遊芸門)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「懸垂」の意味・わかりやすい解説

懸垂
けんすい

一般には、あるものが上方でつなぎとめられ、下方に垂れ下がっている状態を示すことばであるが、運動やスポーツにおいては、鉄棒や吊(つ)り輪などにつかまり、身体をその下方にぶら下げた状態を示す用語である。しかし、たとえば鉄棒につかまり、肘(ちゅう)関節を伸展させてつり下がっている状態から、肘関節を屈曲させて顎(あご)が鉄棒の上に出るように身体を引き上げる動作を示す用語としてもよく使用され、英語のチンニングchinning、プルアップpull ups、あるいはチンアップchin upsと同意である。なお、手の甲が顔の正面になるように鉄棒を握っての懸垂を「順手懸垂」、手のひらが顔の正面になるように鉄棒を握っての懸垂を「逆手懸垂」という。いずれにしても、自分の体重を利用した上肢の屈筋群ならびに肩部の筋力、筋持久力を高めるウェイトトレーニングになる。

[塚越克己]

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普及版 字通 「懸垂」の読み・字形・画数・意味

【懸垂】けんすい

垂れる。

字通「懸」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の懸垂の言及

【雲梯】より

…《墨子》には公輸般が製したと見えるが,朝鮮や日本でも用いられた。現在は,子どもたちが懸垂運動をするための体育・遊戯施設をいい,金属パイプ製のはしごを横にし,その両端を支柱で固定したもので,水平型,山型,太鼓橋型など各種ある。両手でぶら下がり,体を振動させながら手を握りかえて移動していくのが普通の使い方であるが,その上を四つんばいになったり立ったりして歩いて渡っていく使い方もある。…

※「懸垂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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