古代の御神楽(みかぐら)の歌人、楽人をいい、才芸にたけた者の意。「ざいのおのこ」ともいい、採物(とりもの)の歌舞と前張(さいばり)との間で行われた。『楽章類語鈔(しょう)』によると、内侍所御神楽(ないしどころのみかぐら)では統率者である人長(にんじょう)が楽の者や歌人を召し、おのおのに才(ざえ)を演じさせたとある。『うつほ物語』には、才の男が人長の問いに答えて「才名(ざえな)のり」するようすが描かれている。『中右記(ちゅうゆうき)』には、才の男が召され陪従(べいじゅう)の散楽があったと記されているが、『宇治拾遺物語』が描くところでは、このような散楽は滑稽(こっけい)な物真似芸であった。以上からすると、才の男は、芸能にたけた者のことであると思われる。才の男と細男(せいのお)が同一であるとする見解と、そうではないとする説がある。
[高山 茂]
機械メーカー。トヨタグループの総本家で,繊維機械のほかトヨタ自動車からの小型商用車の受託生産,エンジンその他の自動車部品,フォークリフトなどの産業用車両の生産も行なう。1926年豊田佐吉が,みずから発...