才の男(読み)ザエノオノコ

デジタル大辞泉 「才の男」の意味・読み・例文・類語

ざえ‐の‐おのこ〔‐をのこ〕【▽才の▽男】

宮中の神楽で、こっけいな舞やしぐさをする人。ざえ。

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関連語 出典 実例 初出

精選版 日本国語大辞典 「才の男」の意味・読み・例文・類語

ざえ【才】 の 男(おとこ・おのこ)

  1. ( 音楽の才芸ある男の意 ) 内侍所(ないしどころ)の神楽(かぐら)などで、人長(にんじょう)に召されて才名乗(ざえなのり)をし、滑稽な舞や所作を演ずる者。
    1. [初出の実例]「みかぐらはてて、ざえのおとこなどとるに」(出典:宇津保物語(970‐999頃)祭の使)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「才の男」の意味・わかりやすい解説

才の男
ざえのおのこ

古代の御神楽(みかぐら)の歌人、楽人をいい、才芸にたけた者の意。「ざいのおのこ」ともいい、採物(とりもの)の歌舞と前張(さいばり)との間で行われた。『楽章類語鈔(しょう)』によると、内侍所御神楽(ないしどころのみかぐら)では統率者である人長(にんじょう)が楽の者や歌人を召し、おのおのに才(ざえ)を演じさせたとある。『うつほ物語』には、才の男が人長の問いに答えて「才名(ざえな)のり」するようすが描かれている。『中右記(ちゅうゆうき)』には、才の男が召され陪従(べいじゅう)の散楽があったと記されているが、『宇治拾遺物語』が描くところでは、このような散楽は滑稽(こっけい)な物真似芸であった。以上からすると、才の男は、芸能にたけた者のことであると思われる。才の男と細男(せいのお)が同一であるとする見解と、そうではないとする説がある。

[高山 茂]

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