承諾殺人罪(読み)しょうだくさつじんざい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

承諾殺人罪
しょうだくさつじんざい

相手方の自由かつ真実な意思に基づく承諾を得て,これを殺害することによって成立する犯罪をいう (刑法 202後段) 。被害者の承諾は,一般に犯罪の成立を阻却するとされるが,生命侵害に対する承諾は有効な承諾とは認められず,殺人罪に比べて刑が減軽されるにとどまる。情死の意思がないのに相手方に追死を確信させ,錯誤に基づく承諾を得て殺害するのは本罪でなく殺人罪をとるのが判例である。安楽死は原則として本罪となるが,厳格な要件のもとで違法性が阻却されうる場合がある。

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世界大百科事典内の承諾殺人罪の言及

【殺人罪】より

…例えば,いわゆる植物状態からの生命維持装置の除去や脳死状態の者からの移植のための心臓摘出等は,脳機能の不可逆的停止をもって人の終期とする脳死説の立場からは殺人とはならないが,なお社会通念上大きな反発を呼んでいるのである(〈臓器移植〉の項参照)。 殺人罪に関連する特殊な犯罪類型として,刑法は,人を教唆もしくは幇助(ほうじよ)して自殺させる罪(自殺関与罪)と,被殺者の嘱託を受けもしくは承諾を得てこれを殺す罪(嘱託殺人罪,承諾殺人罪)を定める(202条)。刑は6ヵ月以上7年以下の懲役または禁錮。…

※「承諾殺人罪」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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