技術予測(読み)ぎじゅつよそく(英語表記)technological forecasting

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

技術予測
ぎじゅつよそく
technological forecasting

研究開発を行なうに当たっては対象となる技術を絞るほど効率は良くなるが,その場合,事業化に適しない技術を選択することのないようにしなくてはならない。そのためには技術的な側面のみに偏ることなく,選択肢の評価を行なう必要がある。日本では1社がある技術を開発しようとすると,参入する企業が相次ぎ,狭くて収益の上がらない市場で多くの企業が競争を繰り広げるということがよく見られる。このようなことを避けるために自社内で技術予測を体系的に行なうことが重要である。

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知恵蔵の解説

技術予測

1970年代の初めに科学技術庁(当時)が始めた科学技術の将来像を探る調査。多数の技術課題について実現時期を専門家にアンケートし、回答者にその集計結果を知らせた上でもう一度実現時期を尋ねるというデルファイ法を用いる。ほぼ5年ごとに実施され、類を見ない大規模かつ継続的調査として世界的にも注目されている。2005年に第8回調査がまとまった。

(高橋真理子 朝日新聞記者 / 2007年)

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百科事典マイペディアの解説

技術予測【ぎじゅつよそく】

将来どのような技術が開発されるか,あるいは技術がどのように推移するかを予測すること。最近では技術の規模が著しく大きくなり,その範囲も極度に広がっている。そのため,技術の進歩の影響がはなはだしく複雑になり,従来は技術の対象として考えられなかった新しい分野まで技術の対象として考える必要が生じている。さらに技術の発達の結果,人間の欲求が質的に変化することも予測しなければならない。最近ではこうしたことを考慮して技術予測を行うので,予測方法は一層むずかしくなっている。最も広く使われるのはデルファイ法で,多くの専門家に対しアンケートによる広範な質問を行い,その回答をまとめ,次に回答を付して同じ質問を再び行い,これを繰り返してどのような結果がまとまるかを調べる方法である。これによって人間の欲求や社会的ニーズが将来どのように変化するかを調べ,これをもとに技術予測を行う。また技術開発が環境に与える影響も調査して技術予測を行うことも重要である。
→関連項目テクノロジー・アセスメント

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世界大百科事典 第2版の解説

ぎじゅつよそく【技術予測 technological forecasting】

将来の技術の推移について,一定の手法によって見通しを立てること。私たちが将来に向けてある行動を起こそうと考えた場合,通常むやみに行動するのではなく,過去の経験や学問的・理論的知見を手掛りに,将来に対するなんらかの見通しを立てたうえで行動を起こす。このような見通しは数日先から数十年先までと種々のものが考えられるが,企業の将来計画・事業計画や,国の政策等においては,見通すべき期間も比較的長く,また同時に見通しの確かさが企業の浮沈や国民生活に少なからず影響を及ぼすこととなる。

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