六訂版 家庭医学大全科 の解説
抗利尿ホルモン分泌異常症(SIADH)
こうりにょうホルモンぶんぴついじょうしょう(SIADH)
Syndrome of inappropriate secretion of antidiuretic hormone (SIADH)
(内分泌系とビタミンの病気)
どんな病気か目次を見る
下垂体からの
原因は何か目次を見る
原因は多種にわたります。脳の外傷、脳卒中、出血、
症状の現れ方目次を見る
検査と診断目次を見る
血中ナトリウムと浸透圧が低下し、一方、尿中の浸透圧が血中よりも高値を示し、ナトリウム排泄も低下しません。血中抗利尿ホルモンは低浸透圧にもかかわらず、相対的に高値を示します。水負荷試験といって、体重あたりで決められた量の水を飲み、採尿、採血して、浸透圧と血中の抗利尿ホルモンの変動を調べることがあります。血中浸透圧は低値で、尿中浸透圧は高値の状態が続きます。
治療の方法目次を見る
水分摂取の制限が基本となります。1日あたり1ℓ程度まで水分が制限されます。ほかに、抗利尿ホルモンのはたらきを抑える薬剤が有効なこともあります。
病気に気づいたらどうする目次を見る
予後は原疾患によって左右されます。低ナトリウム血症が進むと、死に至る危険があります。老人に多くみられ、治療中の基礎疾患が原因のこともあるので、通院中の人は担当医に相談してください。
蔭山 和則, 須田 俊宏
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報