抗血清(読み)コウケッセイ(英語表記)antiserum

翻訳|antiserum

デジタル大辞泉 「抗血清」の意味・読み・例文・類語

こう‐けっせい〔カウ‐〕【抗血清】

動物体内病原菌毒素などの抗原を注射し、血液中に抗体を作らせてから採取した血清治療免疫実験に用いる。

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精選版 日本国語大辞典 「抗血清」の意味・読み・例文・類語

こう‐けっせいカウ‥【抗血清】

  1. 〘 名詞 〙 抗原を動物に注射して得た抗体を含む血清。実験や血清療法に用いられる。免疫血清

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「抗血清」の意味・わかりやすい解説

抗血清
こうけっせい
antiserum

特定の抗原を動物に接種して,その血清中につくりだされた抗体を含む血清をいう。免疫血清とほぼ同義語。病原菌やヘビなどのつくりだす毒素を中和する作用をもつ抗体を含んだ血清を抗毒素血清,病原菌の菌体すなわち菌浮遊液に対する抗体をもつ血清を抗菌血清という。抗毒素血清は,ジフテリア破傷風,ボツリヌスなど毒素をつくりだす菌の感染症やヘビ,サソリクモなどの咬傷の治療に用いることが多い。これを血清療法という。血清療法にはウマ,ウシ,ブタなど,ヒト以外の動物の血清を用いるので,患者は異種蛋白で感作されたことになり,次回の投与時には異なる動物種のものを用いないと,血清病を起すので危険である。抗血清は治療のほか,診断や血清中和試験などにも用いられる。

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化学辞典 第2版 「抗血清」の解説

抗血清
コウケッセイ
antiserum

ある抗原(タンパク質多糖などの高分子)を,ウサギヤギヒツジなどの動物に皮下注射などにより繰り返し投与した後に採血して得られる血清で,抗原に特異的な抗体を多く含む.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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