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授権行為 じゅけんこうい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

授権行為
じゅけんこうい

代理人となる人に,本人が代理人としての資格 (代理権) を与える法律行為をいう。代理権授与行為ともいう。任意代理が成立するための要件の一つである。通常は代理人となる人に事務の処理 (法律行為の処理) を委託する契約 (委任,雇傭,請負,組合契約など) とともに授権行為が行われ,委任状の交付を伴うことも多い (ただし,これは授権行為の要件ではない) 。しかし,理論的には,本人と代理人の内部関係を生じさせる事務処理契約とは区別して理解しようとするのが通説である。そして,このような授権行為の法的性質を,委任類似の無名契約とみる説と,本人の単独行為とみる説とが対立しているが,いずれの説によっても実際の結果に違いはない。なお,最近では,授権行為の概念を特に考える実益がないとする見解もある。

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百科事典マイペディアの解説

授権行為【じゅけんこうい】

代理権を授与する法律行為。委任に類似した無名契約であると解され,委任,雇用,組合その他の行為と合体して存在することが多い。授権行為は通常委任状を渡すことによってなされる。

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大辞林 第三版の解説

じゅけんこうい【授権行為】

〘法〙 本人と代理人との間に代理権を生じさせる法律行為。委任その他、代理権授与の基礎となる行為と合体してなされるのが普通である。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

授権行為
じゅけんこうい
Bevollmchtigungドイツ語

本人が他人に代理権を与える行為。ドイツ民法は、授権行為を単独行為であるとして、代理人またはこれと取引をする相手方に対する意思表示だけで、代理権が発生するものとしている。わが民法上でも、ドイツ民法と同様に授権行為を単独行為であると解する立場も有力であるが、一般的には、授権行為は、委任契約そのものではないが、委任に類似する一種の無名契約であると解されている。授権行為は、委任や雇用など基礎となる行為とは概念上区別されるが、実際上は、多くの場合に委任と結合してなされる。なお、授権行為には格別の方式はないが、本人から代理人に対して、委任状の交付がなされるのが一般的である。[竹内俊雄]

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世界大百科事典内の授権行為の言及

【授権】より

…代理権を授与する法律行為を授権行為という。現実に行われる代理行為は本人・代理人間における実質的権利義務関係(内部関係)と代理権ないし代理関係(対外的代理関係)とからなっているとみることができるが,授権行為の概念によって委任契約・雇傭契約などの内部関係設定行為と区別して代理権授与行為を考えることができ,具体的代理行為を内的および外的の二つの異なった法的視点から評価することができる。…

※「授権行為」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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