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任意代理 にんいだいり

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

任意代理
にんいだいり

本人の信任を受けて行なう代理法定代理に対する概念。この代理人を任意代理人という。任意代理は委任契約(→委任)から発生すると考えられていたため,民法は委任による代理を任意代理とした(104,111条2項)。しかし委任契約締結の際に,常に代理権の授与(→授権行為)が伴うわけではないため,今日では委任と任意代理の直接的な関係は否定され,任意代理権は広く委任,雇用請負組合などの事務処理契約から発生すると考えられる。代理権の範囲は原則として本人が代理人にどこまでの権限を与えたかで決まるが,権限の定めがない場合については,保存行為および代理の目的である物または権利の性質を変更しない範囲の利用または改良行為とされている(103条)。また,その権限の消滅は,本人の死亡,代理人の死亡,後見開始の審判または破産手続開始決定を原因とする(111条1項)ほか,特有の消滅原因として,本人の破産手続開始決定と,双方からの解約(委任の終了)がある(111条2項,651,653条)。

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デジタル大辞泉の解説

にんい‐だいり【任意代理】

本人の信任に基づき、本人と代理人との間の授権行為によって成立する代理。その代理人を任意代理人という。民法では、委任による代理(委任代理)とも称する。→法定代理

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

任意代理
にんいだいり

本人の信任を受けて代理人となる場合を任意代理という。これに対して、法律の規定により代理権が直接に付与される場合を法定代理という。任意代理は、本人と代理人との間における授権行為によって生ずる。民法は、任意代理権を「委任による代理権」と称しているが(104条・111条2項)、これは、前述の授権行為が委任契約と合体していることが少なくないからである。しかし、この授権行為は、組合契約や雇用契約等とも合体しうるし、単独でもなしうるので、「委任による代理」というよりも「任意代理」というほうが妥当と思われる。[竹内俊雄]

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世界大百科事典内の任意代理の言及

【代理】より


[現行法制]
 代理は本人が選任した代理人によって行われる場合と本人の意思とは無関係に法律が定める代理人によって行われる場合とがある。前者を任意代理といい,後者を法定代理という。意思表示はそれを行った者について効力を生ずるのが原則であるが,代理の場合には,代理人が意思表示を行うにもかかわらず,その効力は全部本人について生ずるという変則的な結果をもたらす。…

※「任意代理」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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