無名契約(読み)むめいけいやく

百科事典マイペディアの解説

無名契約【むめいけいやく】

民法が一定の名称を付して規定を設けている贈与以下13種の典型契約のいずれにも属さない契約。非典型契約とも。契約自由の原則上,公序良俗に反しない限りいかなる無名契約も許される。例えばホテルの宿泊契約,出版契約など。
→関連項目契約(法律)授権行為

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

無名契約
むめいけいやく

非(不)典型契約ともいい、典型契約(有名契約)に対する語。民法は、第3編第2章第2節以下に、取引上頻繁に行われ、重要と考えられる贈与以下13種の契約を規定している。これを、有名契約ないし典型契約という。これに対して、これらに含まれない契約を無名契約という。無名契約は、経済取引の発展とともに増加しつつあるが、契約としての効力は、有名契約と変わらない。なお、無名契約にも、民法総則、債権総則、契約総則の規定が適用され、性質が似ていれば、有名契約の規定が類推適用されることがある。[淡路剛久]

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世界大百科事典内の無名契約の言及

【契約】より

…契約とは,互いに対立する複数の行為主体の意思表示の一致(合意)によって成立する行為である。法律的には後述のように債権・債務関係が発生することを意味する。
[契約行為と社会関係]
 イギリスの歴史法学者H.J.S.メーンは《古代法》(1861)において〈身分から契約へ〉という社会進化の図式を提示し,父権制社会の中で身分的に拘束されていた人間が解放される過程をえがいた。このメーンの書物のドイツ語版(1880)に影響を受けたドイツの社会学者F.テンニースは《ゲマインシャフトとゲゼルシャフト》(1887)において,法律的行為としての契約が合理的な法律関係の特質を示すと同時に,あらゆる合理的な社会関係の表現でもあることを説いた。…

※「無名契約」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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