提琴(読み)テイキン

デジタル大辞泉 「提琴」の意味・読み・例文・類語

てい‐きん【提琴】

バイオリン
日本明清楽みんしんがくに用いる弦楽器胡弓こきゅうの類で、半球状の胴に蛇皮を張り、2弦または4弦を張り渡したもの。
中国の弦楽器で、胡弓一種円筒形の木製胴に蛇皮を張り、4弦を張り渡したもの。

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精選版 日本国語大辞典 「提琴」の意味・読み・例文・類語

てい‐きん【提琴】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 明・清楽に用いられる胡弓の一種。二胡胡琴より大型で低音を出す。四弦が多い。日本で用いるものは胴が半球状だが、もとの中国のものは胴が円筒形。
    1. [初出の実例]「弓は柄の長さほどありこれを清の人は提琴(テイキン)と呼ぶ」(出典風俗画報‐一〇〇号(1895)三曲)
    2. [その他の文献]〔西河詞話〕
  3. バイオリン」の訳語
    1. [初出の実例]「提琴(テイキン)月琴が無造作に立掛てある」(出典:当世文学通(1889)〈内田魯庵〉)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「提琴」の意味・わかりやすい解説

提琴
ていきん

擦弦楽器。 (1) 中国では胡琴の一種。2複弦の後軫円筒木槽胴で蛇皮面のものをいう場合と,2弦の側軫半球型椰槽胴で桐面のものをいう場合とがある。 (2) 沖縄で,中国から移入した胡弓をいい,現在でも胡弓の古称として用いることがある。 (3) 日本の明清楽で,2弦側軫半球型椰槽胴で桐面のものをいうが,2複弦左右軫のものもあった。 (4) バイオリンの訳語。

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普及版 字通 「提琴」の読み・字形・画数・意味

【提琴】ていきん

胡琴。

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