二胡(読み)ニコ(その他表記)èr hú

デジタル大辞泉 「二胡」の意味・読み・例文・類語

に‐こ【二×胡】

中国弦楽器胡琴一種。六角筒形・円筒形などの木製の小さな胴の片面蛇皮じゃびを張り、長さ約80センチの木製のさおを貫通させ、2本の金属弦を張ったもの。馬尾の弓で擦奏する。

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精選版 日本国語大辞典 「二胡」の意味・読み・例文・類語

に‐こ【二胡】

  1. 〘 名詞 〙 中国の弦楽器。中央に長い棹(さお)を立て二弦をはって弓で鳴らす胡弓の一種。胴は円筒または六角筒で蛇皮をはる。高音の胡琴よりは一オクターブ低く、低音の四胡(四弦)とほぼ同じ音域。京劇の文戯世話物)の主要伴奏楽器。民間合奏、歌や語り物の伴奏にも広く用いられる。

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改訂新版 世界大百科事典 「二胡」の意味・わかりやすい解説

二胡 (にこ)
èr hú

中国の擦弦楽器。二胡とは,2弦の胡琴の意味。広義には京劇伴奏用の京二胡,広東音楽の高胡(高音二胡,別名粤胡(えつこ))や中胡,低胡等もこれに含まれる。紫檀あるいは黒檀などを用いた径9~10cmくらいの円形,六角形,八角形の胴に長い棹(さお)をさし込み,蛇皮を張り,絹弦か金属弦の2弦を張り,内弦をニ,外弦をイの5度の音程調弦する。弓は白馬または黒馬の尾を用い,他の胡琴と同様に2弦の間に弓毛をはさんでとりつけ,擦奏する。他の胡琴に比して,音域も3オクターブと広く,右手で弓を持ち,左手の人差指中指薬指で弦を押さえて音を調節する。今日では独奏や民間合奏に広く用いられている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「二胡」の意味・わかりやすい解説

二胡
にこ
er-hu

中国の弦楽器。「南胡」ともいう。広義の胡琴の一種。円筒,八角筒,六角筒などの胴に棹を差込み,長さ 80cm,蛇皮面の径9~10cm。絹の二弦の間に馬尾の弓をはさんで擦奏する。左手親指で棹を握り,人差指,中指,薬指で弦を押える。調弦は5度。音域は1オクターブ。京劇では低い音の二胡 (京二胡) に対して1オクターブ高い音域の胡琴 (京胡) を併用することが多い。地方戯曲 (越劇,錫劇など) や広東音楽などに用いられるものは,京劇用のものより棹がやや長い。現在の中国では劉天華 (1895~1932) の演奏技法の改革以降,独奏楽器としての位置が確立されている。

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百科事典マイペディア 「二胡」の意味・わかりやすい解説

二胡【にこ】

胡琴

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