摂取不捨(読み)セッシュフシャ

精選版 日本国語大辞典 「摂取不捨」の意味・読み・例文・類語

せっしゅ‐ふしゃ【摂取不捨】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。仏が衆生を救いとって、見捨てないこと。彌陀の救済をいう。
    1. [初出の実例]「彼仏光明、遍照法界念仏衆生、摂取不捨」(出典往生要集(984‐985)大文三)
    2. 「誠に来迎引摂の願もこの所に影向をたれ、摂取不捨の光も此大臣を照し給ふらむとぞみえし」(出典:平家物語(13C前)三)
    3. [その他の文献]〔観無量寿経〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「摂取不捨」の意味・わかりやすい解説

摂取不捨
せっしゅふしゃ

仏教用語。『観無量寿経』のなか言葉阿弥陀如来の光明は,十方を照し,念仏を称えるものを救い収めて決して捨てないという意味浄土教で重視する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android