粉薬、散剤ともいう。通例、2種以上の医薬品を均等に混和した粉末状の製剤であるとされているが、混合しなくても、一種の医薬品でも調剤されて包装されたものは散薬と考えられている。粉末状というのは肉眼的にみて粉末にみえることで、粒子径からいうと0.35ミリメートル以下のものをさす。散薬の欠点は、粒子が細かいものは飛散性が大であり、薬剤アレルギーの原因ともなることである。内用薬としては粒子を多少大きくした細粒剤が繁用されるようになった。しかし、外用の散剤は付着性が大で、粒子の細かいことが利点であり、内用とは物性上逆のものが望まれる。また、錠剤やカプセル剤を飲み込めない乳幼児や老人、あるいは精神科の患者など散薬でなければならない場合もあり、胃腸薬のように粉末のほうが作用の発現が早いと考えられるものもあるので、この剤形はなくならないであろう。散剤は原末として用いられる場合と、2倍散(50%散)、10倍散、100倍散などのように使用に便利なよう倍散として用いられる場合がある。
[幸保文治]
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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