(読み)レン

デジタル大辞泉 「斂」の意味・読み・例文・類語

れん【斂】[漢字項目]

[音]レン(呉)(漢)
引きしめ集める。取り入れる。「苛斂かれん聚斂しゅうれん
引きしまる。「収斂
死体を棺に収める。「斂葬

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「斂」の読み・字形・画数・意味


17画

(異体字)
17画

[字音] レン
[字訓] おさめる・いれる・とる

[説文解字]
[金文]

[字形] 会意
僉(せん)+攴(ぼく)。僉は二人並んで祝する形。おそらく斂葬するときの儀礼であろう。死者に葬衣を被(き)せることをといい、棺に収めることを斂という。〔説文三下に「收むるなり」、〔釈名、釈喪制〕に「尸(し)に衣(き)せて棺するを斂と曰ふ」とみえる。そのとき遺愛のものを収斂し、副葬とする。すべて整えて収める意で、手を斂む、袂(たもと)を斂むなどは、その拡大用法である。賦斂誅求のように用いるのは、字の初義ではない。

[訓義]
1. おさめる、あつめる、あつめていれる。
2. しまう、かくす、なおす、やめる。
3. とる、とりあげる。
4. おさまる、ひきしまる。

[古辞書の訓]
名義抄〕斂 アツマル・ヲサム・カキヲサム 〔字鏡集〕斂 ヲサム・イク・カイツクロフ・カキヲサム・カクス・ヒソム・アツム・ツツム・アツマル

[語系]
斂・liamは同声。は殯で、かりもがりの意。斂と区別して用いるが、もと同じ語である。

[熟語]
斂怨斂穫・斂官・斂気・斂去・斂局斂衾斂昏斂財・斂死斂思・斂膝・斂実・斂手・斂首・斂斂聚斂衽・斂跡斂銭・斂蔵斂束・斂足斂殯・斂法斂霧斂容斂翼
[下接語]
畏斂・斂・掩斂・苛斂・科斂・箕斂・鳩斂・翕斂・公斂・厚斂・私斂・収斂・秋斂・集斂・聚斂・小斂・税斂・籍斂・大斂・徴斂・低斂・剝斂・薄斂・煩斂・眉斂・賦斂・褒斂


17画

(異体字)斂
17画

[字音] レン
[字訓] おさめる・かりもがり

[字形] 形声
声符は斂の省文僉(せん)。は〔説文〕にみえず、古くは斂を用いた。のち斂の用義が多くなり、その本義を存するためにが作られた。経籍の類には多く斂を用いる。

[訓義]
1. おさめる、棺におさめる、かりもがり。
2. 斂と通用する。

[古辞書の訓]
〔字鏡〕 ヲサム・ハフル語彙は斂字条参照。

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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