旅所(読み)タビドコロ

デジタル大辞泉 「旅所」の意味・読み・例文・類語

たび‐どころ【旅所】

自宅を離れて宿る所。旅先宿所旅宿りょしゅく
「この大弐の土忌みに―にありけるを」〈浜松・三〉

たび‐しょ【旅所】

御旅所おたびしょ

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精選版 日本国語大辞典 「旅所」の意味・読み・例文・類語

たび‐しょ【旅所】

  1. 〘 名詞 〙 祭礼のとき、本宮から渡御(とぎょ)した神輿(みこし)神体一時とどめておく所。おたびしょ。旅の宮。旅殿。
    1. [初出の実例]「先参御輿旅所、次参入道殿御所」(出典:兵範記‐仁平三年(1153)四月一五日)

りょ‐しょ【旅所】

  1. 〘 名詞 〙 旅の宿所。たびどころ。
    1. [初出の実例]「旅所(リョショ)富貴を招き、遠州老父を見る」(出典私聚百因縁集(1257)六)

たび‐どころ【旅所】

  1. 〘 名詞 〙 他出して仮に宿る所。自宅以外の宿所。旅宿
    1. [初出の実例]「将軍日来在他所云々、内成朝臣在将軍旅所者」(出典:小右記‐長徳二年(996)六月一四日)

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世界大百科事典(旧版)内の旅所の言及

【御旅所】より

…御輿宿,頓宮ともいう。《枕草子》に平野社の〈みこしやどり〉が出るのをはじめとして,《兵範記》仁平3年(1153)4月15日条の〈先参御輿旅所〉など,平安末~鎌倉初の記録に,宇治離宮明神,祇園,稲荷,松尾,北野の各社の祭礼に設けられた旅所のことが現れる。一般に神社の神幸(渡御)というものは,(1)鎮座伝承上ゆかり深い地点への神幸,(2)祭神事績・霊験への回顧のための神幸,(3)氏子区域の巡覧・除厄など種々の理由があるため,旅所もまた1ヵ所または数ヵ所にわたることがある。…

※「旅所」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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