早岐宿(読み)はいきしゆく

日本歴史地名大系 「早岐宿」の解説

早岐宿
はいきしゆく

[現在地名]佐世保市早岐

江戸時代の宿駅で、平戸往還と肥前佐賀方面に向かう有田ありた街道の分岐点。慶安二年(一六四九)の肥前国道法帳に「早岐川辺」とみえ、川筋に一里山が築かれていた。承応二年(一六五三)からの干拓で開かれた町田原まちたばる新田に寺院の配置を含めて町割が施行され、鉤形や丁字形街路を採用したという。明暦二年(一六五六)平戸往還筋の早岐・相神あいこ浦などに小荷駄四五疋を置き、馬子・馬指を常駐させ、また村継ぎの小使も頻繁で村方の迷惑であるとして江迎えむかえ(現江迎町)から早岐までの道中筋の庄屋に二名を配置している(「山本霜木覚書」松浦史料博物館蔵)。寛文年間(一六六一―七三)建立という早岐本陣(御茶屋とも)があり、またその隣には脇本陣も構えていた。参勤交代および長崎勤番の折に平戸藩主松浦静山がこの本陣に宿泊した(「屏風日誌」山本家文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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