早岐(読み)はいき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「早岐」の意味・わかりやすい解説

早岐
はいき

長崎県佐世保市(させぼし)の一地区。旧早岐町。早岐は早岐瀬戸沿岸に位置し、早岐ノ浦とよばれた。平戸藩(ひらどはん)に属し、大村藩領との境界に位置する水陸の要衝にあたる。水路では大村湾平戸五島(ごとう)方面の船がここに立ち寄り、陸路では平戸街道有田(ありた)街道分岐点でもあった。この地の利から陸海の産物物々交換の市(いち)が1580年代(天正(てんしょう)年間)から行われ、早岐茶市として今日まで続けられている。5月の8の日を中心に3回、および6月8日を挟んで1回の計4回開かれるのが慣例となっている。

[石井泰義]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「早岐」の意味・わかりやすい解説

早岐
はいき

長崎県北部,佐世保市の南東部にある旧町域。 1942年佐世保市に編入大村湾佐世保湾をつなぐ早岐瀬戸に臨み,古くから交通の要地として発達国道 35号線,202号線,205号線の交点,JR佐世保線と大村線の分岐点にあたり,佐世保市の南の玄関口。有名な早岐の茶市は島嶼部と本土との物々交換を起源としたもの。

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