明礬温泉(読み)みようばんおんせん

日本歴史地名大系 「明礬温泉」の解説

明礬温泉
みようばんおんせん

[現在地名]別府市鶴見 明礬

伽藍がらん岳東麓にある。現在大分自動車道が温泉の近くを通るが、かつては別府と安心院あじむを結ぶ豊前道(佐田往還)に沿った温泉場であった。別府八湯の一つ。泉質は硫酸塩泉の自然湧出泉で泉温摂氏六〇―七〇度。当温泉には地蔵じぞう湯・鶴寿かくじゆ湯が古くからあった。地蔵湯は弘安年間(一二七八―八八)に沙弥道忍(大友頼泰)が湯坪を造り地蔵像を安置したことが始まりと伝える。鶴寿湯は寛文年間(一六六一―七三)に森藩主が領内の明礬製造を巡見した時に新しく浴室を造り、鶴寿泉と命名したという(別府温泉誌)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「明礬温泉」の意味・わかりやすい解説

明礬温泉
みょうばんおんせん

大分県中部,別府市北西部,大平山の北東腹,標高約 400mにある温泉。泉質は明礬泉硫黄泉。泉温は 38~98℃。皮膚病特効がある。地熱地域に「湯の花 (硫黄) 」を採集する草ぶきの小屋が立並んでいる。静かな療養温泉であるが,近くにはゴルフ場,養鱒場,保養センターなどがある。

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