曲げ試験(読み)マゲシケン(その他表記)bending test

デジタル大辞泉 「曲げ試験」の意味・読み・例文・類語

まげ‐しけん【曲げ試験】

板状棒状材料を曲げて、その強度を調べる試験

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「曲げ試験」の意味・わかりやすい解説

曲げ試験
まげしけん
bending test

材料試験一種で、材料の曲げに対する強さや変形のようすを調べる。丸棒または角棒状の試料の両端を支え、中央荷重を加える3点曲げと、左右両支点から等距離の位置に同じ大きさの二つの荷重を加える4点曲げによる方法とがある。3点曲げは試験方法が簡便であるが、試料に加わる曲げモーメントが一様ではなく、材料の基本的性質を調べるには不向きである。しかし、材料の曲げに対する加工性を調べるなどの工業的試験はこの方法で行われる。棒状、板状、管状などの試験片規定の内側半径をもつ円弧状に規定の角度だけ曲げたとき、湾曲部の外側に生ずる亀裂(きれつ)の有無により材料の曲げ加工性を判定する。また、脆性(ぜいせい)材料の曲げに対する破壊強さを調べる抗折(こうせつ)試験も工業的曲げ試験の一つである。4点曲げは二つの荷重の間で材料に加わる曲げモーメントが一定であって、純粋曲げの状態にある。曲げに対する材料の基本的性質を調べるのに適している。

[林 邦夫]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「曲げ試験」の意味・わかりやすい解説

曲げ試験
まげしけん
bend test; bending test

材料試験の一種。 (1) 試験片を規定の内側半径で規定の角度になるまで曲げ,湾曲部外側の裂けきず,その他の欠陥の有無を調べる試験 (bend test) 。押曲げ法,巻つけ法,Vブロック法などがある。 (2) 円形断面の試験片を両端で支持し,その中央に集中荷重を加える抗折試験 (bending test) 。おもに脆性材料試料の曲げ強さを求めるときに行う。脆性材料で引張り試験が困難な場合には,その代用試験として利用される。試験機には,万能材料試験機や圧縮試験機が用いられる。広義には,曲げひずみ試験,繰返し曲げ試験,フレックステスト,スプリングバックテストなどもこの種の試験に含まれる。

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百科事典マイペディア 「曲げ試験」の意味・わかりやすい解説

曲げ試験【まげしけん】

試験片や構造物の両端を支え,中央などに荷重を加えて変形や抵抗力を調べる試験(曲げ強さ試験,抗折試験)。別に棒状や板状の試験片を所定の内側半径に,所定の角度だけ曲げたとき,曲げられた部分の外側に異状が生じるか否かを調べる試験(曲げ変形能試験)もある。→材料試験

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改訂新版 世界大百科事典 「曲げ試験」の意味・わかりやすい解説

曲げ試験 (まげしけん)

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世界大百科事典(旧版)内の曲げ試験の言及

【材料試験】より

…機械,構造物などを合理的に設計するには,材料の性質をよく知っていることが必要であり,材料試験は工学のもっとも基礎的な部分をなしている。
[材料試験の種類]
 材料試験には,加える荷重の種類によって,引張試験,圧縮試験,曲げ試験,ねじり試験などの区別があり,また荷重の変動のしかたによって,荷重が十分ゆっくり加わる静的試験,繰返し荷重が加わる疲れ試験(疲労試験),衝撃荷重が加わる衝撃試験などの区別がある。さらに,これらの条件の種々の組合せが考えられるので,材料試験には非常に多くの種類があることになる。…

※「曲げ試験」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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