山川 世界史小辞典 改訂新版 「木版印刷術」の解説
木版印刷術(もくはんいんさつじゅつ)
唐代に始まり,宋代から元代にかけて本格化した印刷技術で,世界で初めて考案された。その系譜は印璽(いんじ)や拓本(たくほん)に求められる。木の板に文字を彫り,それに墨を塗り紙をあてて印刷する方法は,紙や墨が普及する7世紀に発展をみた。銅版印刷術や活版印刷術が中国で普及しなかった理由は,木版の刷り上がりのよさにあるとされ,多くの書物がこの方法で刊行された。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報