印璽(読み)インジ

デジタル大辞泉 「印璽」の意味・読み・例文・類語

いん‐じ【印璽】

天皇の印(御璽)と日本国の印(国璽)のこと。
[類語]官印実印認め印私印公印国璽

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精選版 日本国語大辞典 「印璽」の意味・読み・例文・類語

いん‐じ【印璽】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「璽」はもと王侯のことで、秦の始皇帝以来天子の印をいう ) 御璽(ぎょじ)と国璽、すなわち天子の印章国家を表章する印章の総称
    1. [初出の実例]「天子の印璽をば白玉を以て作るぞ」(出典:史記抄(1477)五)
    2. [その他の文献]〔管子‐君臣上〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「印璽」の意味・わかりやすい解説

印璽
いんじ

天皇の印章と国家を表章する印章の総称。公式令(くしきりょう)では、内印(ないいん)(天皇の印)と外印(げいん)(太政官(だいじょうかん)の印)があったが、1871年(明治4)以降、御璽(ぎょじ)、国璽(こくじ)の2種となった。

[編集部]

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普及版 字通 「印璽」の読み・字形・画数・意味

【印璽】いんじ

天子・諸侯の印。〔漢書、食貨志上〕宣始めて單于(ぜんう)に印璽を賜ふ。天子と同じ。

字通「印」の項目を見る

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「印璽」の解説

印璽
いんじ

国家にとって最も重要な印章の称。璽は中国では白玉で製する天子の印で,皇帝の印章としての御璽(ぎょじ)と,国家の印章としての国璽(こくじ)とがあった。日本では皇位の象徴としての鏡・剣を神璽と称するとともに(神祇令),五位以上の位記や諸国に下す公文(くもん)に押捺する内印(ないいん)に「天皇御璽」と刻された。

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