木菟(読み)ミミズク

デジタル大辞泉 「木菟」の意味・読み・例文・類語

みみ‐ずく〔‐づく〕【木菟/鴟鵂/角鴟】

フクロウ科の鳥のうち、頭に耳のような羽毛をもつものの総称オオコノハズクをさすことが多い。 冬》「―のほうと追はれて逃げにけり/鬼城
[類語]木葉木菟このはずく

つく【木菟/木兎】

ミミズク古名
「初め天皇れます日、―産殿うぶどのとび入れり」〈仁徳紀〉

ずく〔づく〕【木菟】

ミミズク別名 冬》

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精選版 日本国語大辞典 「木菟」の意味・読み・例文・類語

ずくづく【木菟】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 古くは「つく」 ) 鳥「みみずく(木菟)」の古名。《 季語・冬 》
    1. [初出の実例]「天皇、生れます日に、木菟(ツク)産殿(うふとの)に入(とひい)れり」(出典日本書紀(720)仁徳元年正月(前田本訓))
  3. 男性生殖器異称陰茎のこと。
    1. [初出の実例]「とびしらみづくを一(ひと)たび出家させ」(出典:雑俳・末摘花(1776‐1801)初)
  4. ( 「ずくにゅう(木菟入)」の略 ) 僧、また坊主頭の人を卑しめていう語。〔新撰大阪詞大全(1841)〕

みみ‐ずく‥づく【木菟・鴟鵂・角鴟】

  1. 〘 名詞 〙 ( 耳のある「ずく」の意 ) フクロウ科の鳥のうち、頭部に耳状の羽毛をもつ種類呼称。ただし、今日では総称として梟(ふくろう)とほとんど同義に用いられることが多く、耳状羽毛の有無と呼称とは必ずしも一致しない。《 季語・冬 》 〔二十巻本和名抄(934頃)〕

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