杉浦幸雄(読み)スギウラユキオ

デジタル大辞泉 「杉浦幸雄」の意味・読み・例文・類語

すぎうら‐ゆきお〔‐ゆきを〕【杉浦幸雄】

[1911~2004]漫画家東京の生まれ。岡本一平に学んだのち、漫画家としての活動開始。大人向けのナンセンスな風俗漫画でブームを巻き起こす。代表作銃後のハナ子さん」「アトミックのおぼん」「軽風流白書」など。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「杉浦幸雄」の意味・わかりやすい解説

杉浦幸雄
すぎうらゆきお

[生]1911.6.25. 東京,東京
[没]2004.6.18. 東京,目黒
まんが家。小学生の頃,アメリカ合衆国まんが『親爺教育』に刺激されまんが家を目指し,本郷の郁文館中学校時代に本郷絵画研究会などで学び,1929年岡本一平門下に入る。1931年『アサヒグラフ』に作品が掲載され,1932年横山隆一近藤日出造らと新漫画派集団(のちの漫画集団)を結成,1938年『主婦の友』連載の『銃後のハナ子さん』がヒットする。第2次世界大戦後は『アトミックのおぼん』(1947)などの風俗まんがで人気を博し,1956年第2回文藝春秋漫画賞を受賞。さらに,岡部冬彦と組んだ『図解淑女見本』(1969)などで経済成長期の日本女性を描いたが,週刊『漫画サンデー』に 1983~2003年5月まで連載した『面影の女』は,設定を 1945~54年の昭和20年代に限定,この時期へのこだわりを示していた。1980年紫綬褒章,1985年勲四等旭日小綬章を受章

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「杉浦幸雄」の解説

杉浦幸雄 すぎうら-ゆきお

1911-2004 昭和-平成時代の漫画家。
明治44年6月25日生まれ。岡本一平に師事し,昭和6年デビュー。7年横山隆一,近藤日出造らと新漫画派集団を結成。13年より「主婦之友」連載の「銃後のハナ子さん」がヒット。戦後も「アトミックのおぼん」など女性を主人公とした風俗漫画をかく。31年「軽風流白書」で文芸春秋漫画賞。日本漫画家協会名誉会長。平成16年6月18日死去。92歳。東京出身。郁文館中学卒。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「杉浦幸雄」の解説

杉浦 幸雄 (すぎうら ゆきお)

生年月日:1911年6月25日
昭和時代;平成時代の漫画家
2004年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の杉浦幸雄の言及

【轟夕起子】より

… 吉川英治原作の《宮本武蔵》の最初の映画化(1937)がデビュー作で,片岡千恵蔵の武蔵を相手にかれんなお通の役を演じ,トルコに代わってお通さんの愛称でたちまち人気スターになった。しがない老サラリーマン(小杉勇)のやさしく明るい娘を演じた《限りなき前進》(1937)から《キャラコさん》(1939),《暢気眼鏡》(1940)などをへて,杉浦幸雄が轟夕起子その人をモデルにして描いたというホームコメディ的な人気連載漫画の映画化《ハナ子さん》(1943,主題歌《お使ひは自転車に乗って》も歌って大ヒットした)に至るまで,〈天性の明るさ〉を持ち味にした明朗ではつらつとした娘役が専門の彼女であったが,のち,40年に結婚(1950年離婚)したマキノ正博監督による,田村泰次郎の〈肉体文学〉の映画化で主題歌《あんな女と誰が言う》も歌って大ヒットした《肉体の門》(1948)の娼婦関東小政や,谷崎潤一郎のベストセラー小説の映画化《細雪》(1950)の次女幸子といった異色のキャラクターを演じた。53年,島耕二監督と再婚(1965年離婚),その後は一転して《青春怪談》(1955)から《陽のあたる坂道》(1958),《男の紋章》(1963)に至る〈ふとったお母さん〉のイメージが強い。…

※「杉浦幸雄」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android