ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「杵屋六四郎(3世)」の意味・わかりやすい解説
杵屋六四郎(3世)
きねやろくしろう[さんせい]
[没]1956
長唄三味線方の家元。6世杵屋三郎助の実子。 1888年,3世杵屋六四郎を襲名し,1926年には杵屋を稀音家と改める。 02年,4世吉住小三郎とともに長唄研精会を組織し,家庭音楽としての長唄の発展に貢献。 29年,東京音楽学校講師,36年に同校教授。 39年,六四郎名儀を長男7世三郎助 (1904~87) に譲り,2世稀音家浄観となる。 48年日本芸術院会員となり,55年文化勲章を受章。作曲は『横笛』『元寇 (げんこう) 』など。研精会結成後は小三郎と合作し,『有喜大尽 (うきだいじん) 』『紀文大尽』『寒山拾得 (かんざんじっとく) 』『お七吉三』などを作曲。
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