松前城跡
まさきじようあと
伊予郡松前は松山平野が西の伊予灘に沈む地点に位置している。加藤嘉明の松前城は西側が海に臨み、東・南・北の三方が広く開けて城辺に底深い沼をたたえた要害であったが、城のすぐ北に河口をもつ重信川の年々の氾濫に悩まされていた。「松山叢談」には、
<資料は省略されています>
とある。こうして地の利を得た松山に城を移すことを考えた嘉明は慶長六年(一六〇一)幕府の許可を得て松山築城に着手、同八年一〇月に松山に移った。
城下町松前は家中も商家も松山に移ったので、さびしい漁村に変わった。松前城の大手門は松山城に移されて現在も筒井門として残り、松前商人の移住した町は、松前町として残っている。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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