大きい菱の上下に、小型の菱をいくぶん重ねるように取り付けた文様。三階菱(さんがいびし)の一種で、真ん中の菱が大きいところから中太菱(なかぶとびし)ともいう。松皮という名称は、これがマツの表皮をはがしたときの形に似ていることに由来するものであろう。
これは奈良時代から用いられた文様であるが、ことに流行したのは近世初期(16世紀中ごろ~17世紀)で、辻が花染めや縫箔(ぬいはく)、織部(おりべ)焼の意匠として、あるいは蒔絵(まきえ)の地文として、松皮菱つなぎの形式を用いたもの、あるいは、2種のまったく異なった模様を松皮菱取りでくぎり、対照的な効果を出した意匠など数多くみられる。
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村元雄]
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