根井川口番所跡(読み)ねいかわぐちばんしよあと

日本歴史地名大系 「根井川口番所跡」の解説

根井川口番所跡
ねいかわぐちばんしよあと

[現在地名]小松島中田

小松島湾に面した地に置かれた近世の番所。「蜂須賀治世記」には根井に置かれたとあり、江戸時代後期の勝浦郡分間絵図(徳島大学附属図書館蔵)では中田ちゆうでん村の東部日峰ひのみね南東麓に番所が記されている。郡村誌では小松島浦の元根井に番所があったと記される。設置の時期は不明だが、慶長四年(一五九九)六月から一ヵ年間の小松島分一について、「小松島町中」にある材木はもとより山中からの材木も残らず従来どおり口銀を徴収することが命じられている(「蜂須賀至鎮申付状」御大典記念民政資料)番人一人(瀬部嘉右衛門)が詰めていたという(阿陽平均簿)。正保四年(一六四七)の海陸道度帳では小松島口は河口砂地で、船通の幅は二〇間、深さは満潮で四、五尺、干潮で一尺余、川内は浅く、南東の大風では波が高く、船の出入りがないと記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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