梵唄(読み)ボンバイ

デジタル大辞泉 「梵唄」の意味・読み・例文・類語

ぼん‐ばい【×唄】

インドの詠法による歌唱声明しょうみょう
四箇しかの法要の始まりに、仏徳をたたえる特定偈頌げじゅを唱えること。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「梵唄」の意味・読み・例文・類語

ぼん‐ばい【梵唄】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。
  2. 仏徳を賛嘆するために、曲調にのせて経文などを唱詠するもの。声明(しょうみょう)梵音
    1. [初出の実例]「梵唄之響、昼夜無休」(出典日本文徳天皇実録‐斉衡三年(856)九月癸丑)
    2. [その他の文献]〔邵長蘅‐夜游孤山記〕
  3. 四箇の法要の一つ。法会のはじめに「如来色身、世間無与等」などの偈を唱えて仏徳を賛嘆するもの。
    1. [初出の実例]「梵唄は如来の微妙の色身を讚嘆し奉る口業の讚也」(出典:壒嚢鈔(1445‐46)一〇)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「梵唄」の読み・字形・画数・意味

【梵唄】ぼんばい

仏教讚歌。宋・陸游〔臥竜寺に遊ぶ〕詩 君見ずや、天徑山の金碧かび 千衲(せんなう)の梵唄、雲の中

字通「梵」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

百科事典マイペディア 「梵唄」の意味・わかりやすい解説

梵唄【ぼんばい】

声明(しょうみょう)

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「梵唄」の意味・わかりやすい解説

梵唄
ぼんばい

声明

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「梵唄」の意味・わかりやすい解説

梵唄
ぼんばい

声明」のページをご覧ください。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の梵唄の言及

【声明】より

…中国においては悉曇(しつたん)やその音韻・字義に関する学問という意味も加わり,日本へも当初は以上のような学問として声明が請来された。一方,仏教声楽を示す語として〈梵唄(ぼんばい)〉〈梵讃(ぼんさん)〉などの語が用いられていたが,中世初頭ごろから声明の語が仏教声楽を意味するようになった。しかし現在中国や韓国,日本の禅宗などでは梵唄と称し,チベット仏教でも梵唄は歌の意味を含む語として用いられている。…

【台湾[省]】より

…宗教音楽には仏教,儒教,道教の音楽がある。仏教の音楽は梵唄といわれ,うたい方は旋律的である。儒教の音楽は孔子廟の祭りの音楽で編鐘,編磬(へんけい),(しゆく),(ぎよ),篪(ち)等の中国古代の楽器で奏される。…

【朝鮮音楽】より

…郷歌や踊りも栄え,今日なお伝えられている宮廷仮面舞踊の〈処容舞〉もこの時代におこった。統一新羅の音楽の中でもう一つ重要なものは,梵唄(ぼんばい)(声明)である。梵唄は真鑒禅師(しんかんぜんし)により始められ,その後,いくつかのスタイルが生じた。…

【仏教音楽】より

…しかしながら後代の仏伝文学において,音楽の最も重要な問題である,調和と秩序との基礎となる心性について,釈迦は意見をもっていたとみられる。
[梵唄]
 経典を節づけして朗誦することをいい,梵唄が仏教教団の創設当初より行われていたようであるが,《増一阿含経》にみられる目連と阿難の弟子たちの,本来の目的を逸脱して技の競い合いが行われたりしたように,音律的要素が進展して,梵唄が発生したと考えられる。律蔵では,梵唄の名手として善和の名がみられ,世尊はその美妙な音声を第一のものと認めている。…

※「梵唄」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android