20世紀日本人名事典 「植木茂」の解説
植木 茂
ウエキ シゲル
昭和期の彫刻家 九州産業大学教授。
- 生年
- 大正2(1913)年2月15日
- 没年
- 昭和59(1984)年6月3日
- 出生地
- 北海道札幌市
- 学歴〔年〕
- 札幌一中(旧制)卒
- 経歴
- 同郷の画家三岸好太郎に油絵を学び、昭和7年第2回独立展に「風景2」で初入選。9年まで同展に油絵を出品。師の死後、旅先の唐招提寺で見つけた木造仏の細部に強い感銘を受け、抽象彫刻の道に進む。12年自由美術家協会に参加。25年同会を離脱してモダンアート協会設立に参加したが、4年後退会、以来無所属を貫いた。日本の抽象彫刻の草分けの一人で、サンパウロ、ベネチアのビエンナーレ展に出品したほか、現代日本美術展で入賞。また店舗設計や商品デザインの分野でも活躍、45年大阪万博のサントリー館デザインや、ウイスキー“ロイヤル”、リキュール“クレーム・ド・カカオ”の瓶などを手掛けた。九州産業大学教授も務めた。平成14年夏期の週末限定で植木茂アトリエ記念館が長野県白馬村に開館。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報