植物帯(読み)ショクブツタイ(その他表記)vegetation zone; plant zone

デジタル大辞泉 「植物帯」の意味・読み・例文・類語

しょくぶつ‐たい【植物帯】

植物の垂直的な分布帯。植物相相観によって低地帯山地帯亜高山帯高山帯などに、また森林の代表種によってクリ帯・ブナ帯などに分類

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「植物帯」の意味・読み・例文・類語

しょくぶつ‐たい【植物帯】

  1. 〘 名詞 〙 植物の垂直的な分布帯。植物相や相観によって山麓帯低山帯・亜高山帯・高山帯などに、また、代表的な樹種によってシイ‐タブ帯・ブナ帯などに分けられる。
    1. [初出の実例]「露西亜の景で而も林は樺の木で、武蔵野はの木、植物帯からいふと甚だ異て居るが」(出典武蔵野(1898)〈国木田独歩〉三)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「植物帯」の意味・わかりやすい解説

植物帯
しょくぶつたい
vegetation zone; plant zone

水平的,垂直的な気候帯に対応する植物群落の分布帯。水平的には気温の変化により,寒帯ツンドラ,亜寒帯針葉樹林,冷温帯落葉広葉樹林 (夏緑樹林) ,暖温帯常緑広葉樹林 (照葉樹林) ,亜熱帯雨林,熱帯雨林ができる。熱帯では雨量に応じて,雨林,季節風林 (雨緑林) ,サバナ,砂漠の植物帯ができる。垂直的には低地帯,山地帯,亜高山帯,高山帯に対応する植物帯があり,本州中部ではそれぞれに常緑広葉樹林,落葉広葉樹林,針葉樹林,高山低木林と高山草原が発生する。代表的植物により,シイ-タブ帯,ブナ帯 (下部にナラ帯を分つ) ,シラビソ帯,ハイマツ帯のようにもいう。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android