櫻井鉱(読み)さくらいこう(その他表記)sakuraiite

最新 地学事典 「櫻井鉱」の解説

さくらいこう
櫻井鉱

sakuraiite

化学組成(Cu, Zn, Fe)3(In, Sn)S4鉱物。Inが増加するにつれ,(Zn, Cu, Fe)3(In, Sn)S4を経て,In端成分Cu(Zn, Fe)2InS4に近づく。正方晶系(擬立方晶系),空間群。格子定数a0.54500(3)nm, c0.54691(3), 単位格子中の分子数2。近縁種:石原鉱・ぺトラック鉱。緑色味を帯びた鋼灰色,金属光沢,反射光で紫色味をおびたオリーブ灰,反射能22.6%(470nm),22.8(546),22.7(589),22.6(650)。塊状,劈開なし,硬度4,VHN100=243~282kɡ/mm2比重4.45(計算値)。原産地の兵庫県生野鉱山ではペトラック鉱黄錫鉱マチルダ鉱黄銅鉱閃亜鉛鉱・錫石・石英方解石などと産出,微細なラメラ状離溶組織を示す。櫻井欽一(1912~1993)に献名。参考文献A. Kato(1965) Chigaku Kenkyu: Sakurai Vol. 1-7

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「櫻井鉱」の意味・わかりやすい解説

櫻井鉱
さくらいこう
sakuraiite

黄錫鉱(おうしゃくこう)系鉱物の一員。1965年(昭和40)加藤昭(あきら)(1931― )によって兵庫県生野(いくの)町(現、朝来(あさご)市生野町)生野鉱山閉山)から記載された新鉱物。北海道豊羽(とよは)鉱山(閉山)からも類似物を産した。黄銅鉱、閃(せん)亜鉛鉱、ペトラック鉱petrukite(化学式(Cu,Ag)2(Fe,Zn)(Sn,In)S4)、方解石などとともに産する。鉱物学者櫻井欽一(きんいち)(1912―1993)の紫綬(しじゅ)褒章受章を記念して命名された。

[加藤 昭 2016年9月16日]


櫻井鉱(データノート)
さくらいこうでーたのーと

櫻井鉱
 英名    sakuraiite
 化学式   (Cu,Fe,Zn)3(In,Sn)S4
 少量成分  Ag,Ga
 結晶系   正方
 硬度    4
 比重    4.44
 色     鋼灰
 光沢    金属
 条痕    暗灰
 劈開    無
       (「劈開」の項目を参照)

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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