櫻井鉱(読み)さくらいこう(その他表記)sakuraiite

日本大百科全書(ニッポニカ) 「櫻井鉱」の意味・わかりやすい解説

櫻井鉱
さくらいこう
sakuraiite

黄錫鉱(おうしゃくこう)系鉱物の一員。1965年(昭和40)加藤昭(あきら)(1931― )によって兵庫県生野(いくの)町(現、朝来(あさご)市生野町)生野鉱山閉山)から記載された新鉱物。北海道豊羽(とよは)鉱山(閉山)からも類似物を産した。黄銅鉱、閃(せん)亜鉛鉱、ペトラック鉱petrukite(化学式(Cu,Ag)2(Fe,Zn)(Sn,In)S4)、方解石などとともに産する。鉱物学者櫻井欽一(きんいち)(1912―1993)の紫綬(しじゅ)褒章受章を記念して命名された。

[加藤 昭 2016年9月16日]


櫻井鉱(データノート)
さくらいこうでーたのーと

櫻井鉱
 英名    sakuraiite
 化学式   (Cu,Fe,Zn)3(In,Sn)S4
 少量成分  Ag,Ga
 結晶系   正方
 硬度    4
 比重    4.44
 色     鋼灰
 光沢    金属
 条痕    暗灰
 劈開    無
       (「劈開」の項目参照

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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