日本歴史地名大系 「止上神社」の解説 止上神社とがみじんじや 鹿児島県:国分市重久村止上神社[現在地名]国分市重久手籠(てご)川の左岸、国分平野に突き出た尾群(おむれ)山の麓に位置する。古代から中世にかけて囎唹(そお)郡に勢威を振るった税所氏の氏神とされ、同郡総鎮守六所大権現とも称された。彦火火出見尊・豊玉姫命を主祭神とし、瓊瓊杵尊・木花開耶姫命・鵜葺草葺不合尊・玉依姫命を配祀する。旧郷社。「三国名勝図会」や「麑藩名勝考」によると景行天皇が隼人の反乱を征討した折、六所権現の霊神が大鷹となって現れ天皇を加護、平定がなったので、その神霊を当地に祀ったのが草創という。近辺には熊襲・隼人に関連する地名や養老四年(七二〇)の隼人の反乱とこれを平定した大伴旅人の軍事行動に由縁の伝承をもつ地も多いことから、殺害された隼人の霊を慰撫するために祀られたものと思われる。また尾群山の山頂が旧社地であったとの所伝もあり、成立には古代の山岳信仰も深くかかわっていたと考えられる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by