正室(読み)セイシツ

精選版 日本国語大辞典 「正室」の意味・読み・例文・類語

せい‐しつ【正室】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 表向きの室。おもてざしき。
    1. [初出の実例]「便坐は正室の坐ではなうて別の処にひっこふでいるぞ。家の内の坐敷也」(出典:史記抄(1477)一三)
    2. [その他の文献]〔蔡邕‐明堂月令論〕
  3. ( 多く身分のある人についていう ) 正妻。本妻。〔文明本節用集(室町中)〕
    1. [初出の実例]「それまで正室にも側室にも子はあったが」(出典:慈照院義政(1965)〈唐木順三〉義政独語)
    2. [その他の文献]〔北史‐崔暹伝〕
  4. よつぎ。嫡子嗣子(しし)。あととり。〔周礼春官・小宗伯〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「正室」の読み・字形・画数・意味

【正室】せいしつ

正妻。〔三国志、魏、鍾会伝、裴松之〕鍾(しようえう)、時に老いたり。而れども方(まさ)に正室をる。蓋(けだ)し禮(礼記、曾子問)に云ふの、宗子七十と雖も、無きこと無しの義なり。

字通「正」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android