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武器貿易条約 ぶきぼうえきじょうやくArms Trade Treaty

知恵蔵miniの解説

武器貿易条約

通常兵器の国家間取引を規制する初の国際条約。略称ATT通常兵器闇市場への流出や非人道的な武器使用を阻止するため、戦車、戦闘機、戦艦などの大型兵器と、銃や弾薬などの小型兵器の輸出入や仲介などを規制している。同条約の構想は1990年代後半より国際NGOや有識者らの間で広がり、2008年以降、国際連合の枠組みで議論が本格化した。13年4月2日の国際連合総会で条約案が採択。条約は50カ国の加盟手続き終了後、正式に発効する。

(2013-4-4)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

デジタル大辞泉の解説

ぶきぼうえき‐じょうやく〔‐デウヤク〕【武器貿易条約】

通常兵器の国際取引を規制するための共通基準を定めた条約。2013年4月に国連総会で採択。署名130か国、締約69か国(2015年5月現在)。ATT(Arms Trade Treaty)。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

武器貿易条約
ぶきぼうえきじょうやく
Arms Trade Treaty

通常兵器の国際取引を包括的に規制する条約。略称ATT。条約の対象となるのは核兵器、化学・生物兵器などを除く通常兵器のうち、戦車、装甲戦闘車両、大口径火砲システム、戦闘用航空機、攻撃ヘリコプター、軍用艦艇、ミサイルおよびミサイル発射装置、小型武器(小銃)の8種である。対人地雷、クラスター爆弾については、それぞれ個別の制限条約がつくられている。加盟国政府は国際人道法等に違反する行為に使われる危険がある場合には、武器の輸出を禁止しなければならない。虐殺や戦争犯罪の恐れがあれば、輸出だけでなく積荷の通過や積み替えなども禁止される。闇(やみ)市場への流出防止対策なども義務づけられる。2006年(平成18)に日本、イギリス、アルゼンチン、オーストラリア、コスタリカ、フィンランド、ケニアの7か国が国連に共同提案し議論が始まった。当初は、武器輸出額トップ3であるアメリカ、ロシア、中国が反対したため難航したが、オバマ政権下のアメリカが賛成に転向、2013年4月に賛成154か国、反対3か国(北朝鮮、イラン、シリア)、棄権23か国(中国、ロシア、インド、インドネシア、キューバ、エジプト等)で可決された。50か国が加盟手続きをしてから90日後に発効する。しかし、採択に賛成したアメリカは世界最大の武器輸出国で、条約の批准について、議会の承認は流動的であり、また棄権した中国、ロシアも武器輸出大国で、この3か国が加盟しなければ条約の実効性は限られたものになる。[編集部]

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