武装解除(読み)ブソウカイジョ

デジタル大辞泉 「武装解除」の意味・読み・例文・類語

ぶそう‐かいじょ〔ブサウカイヂヨ〕【武装解除】

[名](スル)降伏者・捕虜などから強制的にその武器を取り上げること。また、武力紛争が起こらないように戦闘のための装備を取り去ること。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「武装解除」の意味・読み・例文・類語

ぶそう‐かいじょブサウカイヂョ【武装解除】

  1. 〘 名詞 〙 降伏した者や、捕虜などの戦闘装備を強制的に取り上げること。また、中立国領土・領海内にはいった兵力の戦闘装備を一時解くこと。
    1. [初出の実例]「出港に代ふるに武装解除を以てし得べきや否やを決すべきものは」(出典:風俗画報‐二九六号(1904)レシテリヌイ捕獲事件)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

知恵蔵 「武装解除」の解説

武装解除(アフガニスタンの)

20年以上にわたる内戦を戦ってきたアフガニスタン各地の軍閥に武器を捨てさせ、市民社会への復帰と復興に向けた態勢作りをするため、国連主導で行われた措置。2003年10月から実施されたのは「DDR事業」と呼ばれ、「武装解除(Disarmament)」「動員解除(Demobilization)」「社会復帰(Reintegration)」を三位一体で進めた。武器を放棄するのと引き換えに兵士食糧や現金を支給し、他の仕事に従事するための職業訓練をした。日本政府も費用の半分以上にあたる9200万ドルを負担し、実施状況の監視に加わった。この事業で05年6月末までに民兵6万人余りの武装解除が行われ、治安維持は国軍(約4万人)、警察(約5万5000人)に委ねられた。ところが、アフガン政府によると、DDR事業後も全国で1800以上もの武装集団(計12万人)が残っているとされ、さらに武器回収計画が進められた。

(竹内幸史 朝日新聞記者 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android