死命を制す(読み)しめいをせいす

精選版 日本国語大辞典 「死命を制す」の意味・読み・例文・類語

しめい【死命】 を 制(せい)

  1. 死ぬか生きるかという大事なところを押えて、その人の運命やことのなりゆきを自分の手ににぎる。相手急所を押える。
    1. [初出の実例]「細君は確かに僕の死命を制するの手段を有って居のだ」(出典:思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉巻外)
    2. [その他の文献]〔史記‐張良伝〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

故事成語を知る辞典 「死命を制す」の解説

死命を制す

相手が生きるか死ぬかという、重要なポイントを押さえること。

[使用例] 年度毎の予算承認は、政府政策死命を制するから、政府与野党とも、よりぬきのモサ連をくり出し[小松左京*明日泥棒|1965]

[由来] 「史記りゅうこうせい」に出て来ることばから。紀元前二世紀の終わりの中国でのこと。前漢王朝の樹立功績を挙げた参謀ちょうりょうは、主君りゅうほうが中途半端な作戦を採用しようとしたときに、その作戦で敵対する項羽の「死命を制する」ことができるかと詰問し、作戦を改めさせています。

出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報

今日のキーワード

世界の電気自動車市場

米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...

世界の電気自動車市場の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android