律令制下,疾病などによる身体の障害を程度によって3区分したうち,最も軽度の者。戸令には,1目盲,両耳聾,手の2指もしくは足の3指を欠く,手足の親指を欠く,禿瘡(とくそう)無髪などが残疾の例としてあげられている。正丁(せいてい)に相当する年齢の残疾は,老丁とともに次丁とされ,課役負担の軽減措置がとられた。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…律令では21歳から60歳までの男子を正丁とし,正丁に対して課役を賦課するのを賦役制度の基本とした。また61歳から65歳の男子を老丁,17歳から20歳までの男子を中男(大宝令では少丁)とし,老丁は残疾(21~60歳の軽度の身体障害者)とともに次丁とされ,正丁の課役の量の2分の1を課せられ,中男は正丁の4分の1を課せられた。したがって,正丁数に換算された課丁数を確保することが,律令国家の財政の基本となり,課丁数の増減は国司や郡司の勤務評定の重要なデータとされた。…
※「残疾」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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