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比例準備制度 ひれいじゅんびせいどproportional reserve system

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

比例準備制度
ひれいじゅんびせいど
proportional reserve system

銀行券発行制度 (発券制度) の一種で,銀行券発行高に対し一定比率の正貨準備を義務づける制度。この制度の特色は,中央銀行保有の正貨準備額により銀行券の発行量を規制しようとするところにあり,1913年アメリカが連邦準備法に基づいて採用して以来世界各国に広く普及したが,1930年代における金本位制度の崩壊に伴って大部分の国はこの制度を事実上廃止した。アメリカ (1968年法定金準備撤廃) ,スイス,ベルギー,オランダなどがこの制度を採用してきたが,71年の国際通貨不安以来,いずれの国もこの制度を停止している。

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デジタル大辞泉の解説

ひれいじゅんび‐せいど【比例準備制度】

銀行券の発行総額に対し、一定比率の正貨準備を保有することを中央銀行に義務づける発券制度。

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大辞林 第三版の解説

ひれいじゅんびせいど【比例準備制度】

銀行券を発行する場合、発行高に比例して一定比率の金あるいは銀を準備する制度。 → 正貨準備

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

比例準備制度
ひれいじゅんびせいど
proportional reserve system

銀行券発行制度(発券制度)の一種。この制度は、銀行券の発行を銀行の自由に放任せず、なんらかの方法で制限すべきであるとする通貨主義の思想に基づいており、中央銀行が銀行券を発行する場合、発行総額に対して一定比率の金(正貨)準備を必要とする制度である。つまり、中央銀行が保有する金に対して比例的倍数の範囲内で銀行券を発行できる制度であり、商業手形、国債などの保証準備によって発行される額が正貨準備額で間接的に制限されることになる。なお、特定の場合に一時的に制限外発行を認めるものと、そうでないものがある。比例準備制度は1913年アメリカで採用され、第一次世界大戦後各国に広く普及した。その際、3分の1あるいは40%の正貨準備率のものが多かった。しかし、現在ではアメリカをはじめ各国とも金兌換(だかん)を停止し、正貨準備によって制限される発券制度は廃止された。[安田原三]

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世界大百科事典内の比例準備制度の言及

【発券制度】より

… その後も,発券制度については通貨主義と銀行主義の両立場,あるいは両者の中間的立場からさまざまな議論がなされたが,今日主要国で採用されている発券制度でおもなものは次の三つである。(1)比例準備制度 銀行券の発行高に対し一定比率の正貨準備を必要とし,それ以上の部分で保証発行を認めるもの(アメリカなど)。(2)最高発行額屈伸制限制度 銀行券の保証発行限度を定めるが,必要があれば限度を超える発行(限外発行)が可能であるもの(日本)。…

※「比例準備制度」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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