荷電粒子について、その電荷eとその質量mとの比、e/mを比電荷という。電場や磁場の力を受けて荷電粒子が運動するとき、それは比電荷の値によって特徴づけられる。イギリスのJ・J・トムソンは、陰極線を構成する粒子(すなわち電子)について、電場および磁場による陰極線の偏向を測定して、比電荷を求めた。陰極にする物質をいろいろかえてもこの比電荷が変わらないことから、この粒子が物質を構成する普遍的要素の一つであることを予測したのである。電子の比電荷の現在の値は
-e/m=1.758820×1011クーロン/kg
である。
[小川修三・植松恒夫]
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
ただし e は電気素量 (電子の電荷) ,me は電子の質量である。これは電場または磁場による偏向から求められる重要な原子定数である。
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