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比電荷 ひでんかspecific charge

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

比電荷
ひでんか
specific charge

荷電粒子の電荷 e と質量 m の比 e/m 。電磁場内での荷電粒子の運動は em に対して常に e/m の形で関係する。質量分析器では速度 v が異なっても比電荷 e/m が同じ荷電粒子は同一点に集束する。電子の比電荷を次に示す。
ただし e は電気素量 (電子の電荷) ,me は電子の質量である。これは電場または磁場による偏向から求められる重要な原子定数である。

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世界大百科事典 第2版の解説

ひでんか【比電荷 specific charge】

電子や陽子のような荷電粒子の電荷(電気量)eと質量mの比e/mを,その粒子の比電荷と呼ぶ。荷電粒子の比電荷は,電場・磁場内におけるその粒子の軌道を測定すれば求めることができる。それに対し,電荷と質量のそれぞれの値を求めるには別のくふうを要する。ちなみに電子の比電荷は1.759×1011C/kgである。電気素量【加藤 正昭】

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大辞林 第三版の解説

ひでんか【比電荷】

帯電粒子の電荷と質量との比。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

比電荷
ひでんか
specific charge

荷電粒子について、その電荷eとその質量mとの比、e/mを比電荷という。電場や磁場の力を受けて荷電粒子が運動するとき、それは比電荷の値によって特徴づけられる。イギリスのJ・J・トムソンは、陰極線を構成する粒子(すなわち電子)について、電場および磁場による陰極線の偏向を測定して、比電荷を求めた。陰極にする物質をいろいろかえてもこの比電荷が変わらないことから、この粒子が物質を構成する普遍的要素の一つであることを予測したのである。電子の比電荷の現在の値は
e/m=1.758820×1011クーロン/kg
である。[小川修三・植松恒夫]

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