毛切(読み)けぎれ

精選版 日本国語大辞典 「毛切」の意味・読み・例文・類語

け‐ぎれ【毛切】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 毛が切れること。また、そのあと。毛が切れた部分
    1. [初出の実例]「此羽織は毛切(ケギ)れしたれど」(出典咄本・鹿の巻筆(1686)二)
  3. (よろい)威毛(おどしげ)が切れること。威の糸がすり切れていること。
    1. [初出の実例]「兄弟の者共にけぎれのしたる鎧をきせ、都ゑのぼせたりつるが心にかかり思ふなり」(出典:幸若・屋嶋軍(室町末‐近世初))
  4. 毛、特に陰毛で、性器皮膚などに傷がつくこと。また、その傷。
    1. [初出の実例]「せいては事をしそんずる毛切れ也」(出典:雑俳・柳多留‐一九(1784))

け‐ぎり【毛切】

  1. 〘 名詞 〙 料理で、魚の切り方の一つ。うろこをおとさないで、そのまま胴切りにすること。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「鯉の褻切(ケギリ)鮟鱇(あんがう)の鈎切(つりぎり)」(出典:譬喩尽(1786)五)

け‐きり【毛切】

  1. 〘 名詞 〙 茶釜の部分の名。胴と底との境目にある筋目鋳造継ぎ目。煙返し。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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