永久組織(読み)えいきゅうそしき

日本大百科全書(ニッポニカ)「永久組織」の解説

永久組織
えいきゅうそしき

植物体の表皮、柔組織、維管束など、成熟完成して一定の機能を果たしている組織をいう。永存組織ともいい、分裂組織対語。構成細胞は通常は分裂せず、またそれ以上変化しないためこの名がある。しかし離層やコルク形成層ができるときには、柔組織内の一定の場所で細胞分裂がおこる。また植物体が傷を受けたとき、あるいは組織の一部を培養するときなどにもふたたび細胞分裂が始まり、新たな分化がおこることがある。

[相馬研吾]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「永久組織」の解説

永久組織
えいきゅうそしき
permanent tissue

永存組織ともいう。植物体において原始分裂組織から生じ,膜が厚く,大型で,分裂能力を失った細胞から成る組織。細胞中央には次第に空胞が発達してくる。しばしば細胞はまったく死んでいることもある。

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精選版 日本国語大辞典「永久組織」の解説

えいきゅう‐そしき エイキウ‥【永久組織】

〘名〙 植物の組織のうち、茎や根などの生長点で、それぞれの細胞の分裂、生長が終わり、ある特別な機能や形態ができあがった細胞群をいう。永存組織。⇔分裂組織

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デジタル大辞泉「永久組織」の解説

えいきゅう‐そしき〔エイキウ‐〕【永久組織】

分裂能力を失った細胞からできている植物の組織。表皮組織・柔組織など。⇔分裂組織

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世界大百科事典内の永久組織の言及

【組織】より

…これらの形態的分類に対し,ハーバーラントG.Haberlandtは生理的機能に注目して,皮層組織,機械組織,吸収組織,同化組織,通道組織,貯蔵組織,通気組織,分泌組織,運動組織,感覚組織,刺激伝達組織の11の系を識別した。 植物では,茎頂,根端,形成層など,つねに活発に細胞分裂を行う分裂組織と,すでに分裂能を失った永久組織とがある。永久組織のうちでは,柔組織や厚角組織,厚壁組織(繊維組織を含む)などが典型的なもので,種子植物の葉の柔組織に柵状組織と海綿状組織の分化がみられるなど,形態的にも機能的にも多様な組織の分化がみられる。…

※「永久組織」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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