江戸唄(読み)エドウタ

デジタル大辞泉 「江戸唄」の意味・読み・例文・類語

えど‐うた【江戸唄】

江戸で流行した三味線伴奏歌曲のこと。長唄端唄はうた歌沢など。→上方かみがた

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精選版 日本国語大辞典 「江戸唄」の意味・読み・例文・類語

えど‐うた【江戸唄】

  1. 〘 名詞 〙 江戸で発生した唄。江戸長唄端歌、歌沢など。文化年間(一八〇四‐一八以後の京坂地方では、常磐津清元富本などもいった。〔随筆守貞漫稿(1837‐53)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「江戸唄」の意味・わかりやすい解説

江戸唄
えどうた

三味線音楽を発生地によって分類した名称。江戸後期から一般化しており、次の三つの意味を含んでいる。

(1)江戸で成立した長唄、端唄(はうた)、常磐津(ときわず)、清元などの総称。劇場専属の音楽家は各種目を兼業したため、いちいち区別の必要がなかったことに基因する。

(2)江戸で成立した一種目ないしは一曲の呼称。長唄や端唄全体をさすが、ときには長唄『勧進帳』や端唄『御所車』のように一曲のみにも使用する。

(3)江戸風の曲調を取り入れて京坂で成立した曲で、上方舞(かみがたまい)に伝承されている。「江戸唄」に対立する概念として、明治中期以降、東京では「上方唄」ということばが広まった。

[倉田喜弘]

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