デジタル大辞泉
「河伯」の意味・読み・例文・類語
か‐はく【河伯】
1 河の神。
「いかなる―、水神なりとも、上をも游ぎ難く」〈太平記・一四〉
2 河童。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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か‐はく【河伯】
- 〘 名詞 〙
- ① 川の神。河川を守る神。河伯神。川神。
- [初出の実例]「都慕王者、河伯之女感二日精一而所レ生」(出典:続日本紀‐延暦九年(790)正月壬子)
- [その他の文献]〔漢書‐王尊〕
- ② 常に川を往来し、そこに住んでいて、川船を支配する頭(かしら)(日葡辞書(1603‐04))。
- ③ =かっぱ(河童)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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河伯 (かはく)
Hé bó
中国の神話にみえる北方系の水神。《山海経(せんがいきよう)》大荒東経に,殷の王亥が有易(狄(てき))に身を寄せて殺され,河伯も牛を奪われたが,殷の上甲微が河伯の軍をかりて滅ぼした。そのことは《楚辞》天問にもみえ,殷と北狄との闘争に河伯が殷に味方したことを示す。卜辞に河の祭祀をいうものが多く,五十牛を犠牲として沈めることがあり,水神と牛との関係が注意される。《楚辞》九歌の〈河伯〉は,その祭祀歌である。なお,日本では河童(かつぱ)の別称として,使われることがある。
執筆者:白川 静
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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普及版 字通
「河伯」の読み・字形・画数・意味
【河伯】かはく
河の神。〔荘子、秋水〕秋水時に至り、百川河に
(そそ)ぐ。~是(ここ)に於て河伯欣然として自ら喜び、天下の美を以て盡(ことごと)く己に在りと爲す。字通「河」の項目を見る。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の河伯の言及
【川】より
… あらゆる河川には神々が宿った。馮夷(ふうい)の化身という黄河の神の河伯,それは西門豹の伝説で知られるように女性の人身御供を要求し,李冰の伝説にあらわれる江神も同様である。あるいはまた《洛神賦図》に描かれる洛水の神の宓妃(ふくひ),《楚辞》にうたわれる湘水の神の湘君と湘夫人などの女神たち。…
※「河伯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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