法廷侮辱(読み)ほうていぶじょく(その他表記)contempt of court

日本大百科全書(ニッポニカ) 「法廷侮辱」の意味・わかりやすい解説

法廷侮辱
ほうていぶじょく

英米法上、裁判所権威を侵害する行為。直接審判を妨害する場合だけでなく、出版物などによる係属事件の批判などの間接侮辱も含まれる。陪審ではなく、略式手続で処罰され、制裁は、罰金拘禁かその併科である。

[大出良知]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

関連語 コート

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「法廷侮辱」の意味・わかりやすい解説

法廷侮辱
ほうていぶじょく
contempt of court

裁判所侮辱 (罪) ともいう。特に英米法上の,裁判所の権威に対する侮辱の行為をさす。法廷内の裁判妨害 (直接侮辱) ,法廷外の裁判妨害,出版による法廷侮辱,裁判所の判決命令に対する違反,不服従などの類型がある。行為者に制裁を科する手続は類型により差があるが,いずれも即決的であって,陪審審理が許されず,裁判官の自由裁量にゆだねられるなど英米法では非常に特異,強力な制度である。このため裁判所による濫用の危険もあり,特にアメリカでは言論の自由,労働争議などに関し,裁判所の権限を制限する制度が考案されている。日本にはこれを参考にした法廷等の秩序維持に関する法律が制定されている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

《「晋書」杜預伝から》竹が最初の一節を割るとあとは一気に割れるように、勢いが激しくてとどめがたいこと。「破竹の勢いで連戦連勝する」[類語]強い・強力・強大・無敵・最強・力強い・勝負強い・屈強・強豪・強...

破竹の勢いの用語解説を読む