日本大百科全書(ニッポニカ) 「洞爺」の意味・わかりやすい解説
洞爺
とうや
北海道南西部、胆振(いぶり)支庁(現、胆振総合振興局)管内にあった旧村名(洞爺村(むら))。現在は虻田(あぶた)郡洞爺湖(とうやこ)町の北部を占める地域。2006年(平成18)、虻田町と合併して洞爺湖町となる。旧村名はアイヌ語トウヤ(湖岸の意)による。当地は洞爺湖の北岸に位置する農村地帯で、羊蹄山麓(ようていさんろく)から続く北部高原地帯はジャガイモ、サトウダイコンを主体とする畑作地、湖岸の狭い平地や湖成段丘上は米作や果樹栽培のほか、酪農や馬の飼育もみられる。支笏(しこつ)洞爺国立公園内にあり、湖岸は落ち着いた保養地で、国道230号沿いにロッジや展望所がある。洞爺外輪山にあたる観湖台から洞爺湖を一望でき、付近の梅林も著名である。湖畔ではキャンプ、カヌーなどのアウトドア・スポーツが楽しめる。
[奈良部理]