津奈木町(読み)つなぎまち

日本歴史地名大系 「津奈木町」の解説

津奈木町
つなぎまち

面積:三三・〇一平方キロ

熊本県の南端に近く、水俣みなまた市の北部に位置し、東と北は芦北町湯浦ゆのうら地区に接する。西は九州山脈が八代海に入込んだリアス海岸をなし、町域の大部分山地である。町を南北に分けるように町の東端部から西へ津奈木川が貫流し、それに北部から千代ちよ川、南部から染竹そめたけ川などが合流して津奈木湾に注ぐ。その流域にわずかに平野があり、水田集落が発達し、海岸部には漁業集落がみられる。江戸時代の津奈木手永が現在の町域と重なる。北東の町境には三太郎の嶮の一つとして知られる津奈木太郎つなぎたろう峠があり、陸上交通の難所だったため、他地域との交流には海路が多く利用されたが、昭和二年(一九二七)の鹿児島本線開通、同四〇年の新国道三号の開通により交通の便は飛躍的によくなった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「津奈木町」の意味・わかりやすい解説

津奈木〔町〕
つなぎ

熊本県南西部,八代海に臨む町。 1963年町制。町域の大部分が山地で,林業のほか,1960年頃からはアマナツミカンなどの柑橘類栽培が行なわれている。福浦,平国,赤崎は漁港水俣への通勤者も多い。三太郎峠の一つ津奈木太郎峠 (278m) がある。北部はリアス海岸景勝地で,芦北海岸県立自然公園に属する。肥薩おれんじ鉄道線,国道3号線が通る。面積 34.08km2人口 4254(2020)。

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