活計(読み)カッケイ

デジタル大辞泉 「活計」の意味・読み・例文・類語

かっ‐けい〔クワツ‐〕【活計】

暮らしを営むこと。また、その手段生計。「活計を立てる」
豊かな暮らし。ぜいたく。
「日々寄り合ひ―を尽くす」〈太平記・三三〉
[類語]生活生計糊口ここう口過ぎ身過ぎ世過ぎ行路

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「活計」の意味・読み・例文・類語

かっ‐けいクヮッ‥【活計】

  1. 〘 名詞 〙
  2. くらしを営むこと。また、そのための方法や手段。くらしむき。生計。
    1. [初出の実例]「至好色之家、以此為花鳥之使、乞食之客、以此為活計之謀」(出典古今和歌集(905‐914)真名序)
    2. 「此等の輩、何をもてか其活計をば得べき」(出典:随筆・折たく柴の記(1716頃)下)
    3. [その他の文献]〔白居易‐履道居詩〕
  3. ( 形動 ) ( ━する ) 豊かなくらしをすること。贅沢(ぜいたく)享楽気晴らしをして楽しむさま。
    1. [初出の実例]「一族共、様々の遊宴を尽し、活計(クヮッケイ)しけるが」(出典:太平記(14C後)二三)
    2. 「身をば活計にもちたがりて、辛苦をばしたうもなかりて」(出典:史記抄(1477)一九)
  4. 酒食などを出してもてなすこと。饗応。もてなし。ごちそう。
    1. [初出の実例]「上殿へ被召之間、美作同道仕て参す。夕飯なと種々活計あり」(出典:山科家礼記‐応永一九年(1412)二月二三日)
    2. 「すはりし膳を二三度いただき〈略〉『御江戸へ来りて奉公をいたせばこそ、かかる活計(クッケイ)にあふ事よ』」(出典:浮世草子日本永代蔵(1688)六)
  5. ( 形動 ) ( ━する ) のんびりと気ままにすごすこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「以下は陸生かむつかしい時分ひつこふて、一期活計した事ぞ」(出典:史記抄(1477)一三)

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普及版 字通 「活計」の読み・字形・画数・意味

【活計】かつ(くわつ)けい

生活。宋・軾〔伝正に与ふる一首〕千乘姪(しばしば)言ふ、大舅(すべ)て活計を作(な)さず、多く書畫奇物を買ひ、典錢(質屋通い)を常とす。老弟の(ねんご)ろにめんことを欲すと。

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