浄土変(読み)じょうどへん

精選版 日本国語大辞典 「浄土変」の意味・読み・例文・類語

じょうど‐へん ジャウド‥【浄土変】

西大寺資財流記帳‐宝亀一一年(780)一二月二五日「補陀落山浄土変一鋪〈障子絵、高三尺九寸広三尺一寸、在金銀華形釘、紫細布縁〉」

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百科事典マイペディア 「浄土変」の意味・わかりやすい解説

浄土変【じょうどへん】

浄土変相図,浄土曼荼羅(まんだら)などとも。浄土の仏・菩薩や国土の様を描いたもの。浄土の種類により,蓮華蔵(れんげぞう)世界は盧舎那(るしゃな)浄土変,霊鷲山(りょうじゅせん)は霊山浄土変,浄瑠璃世界は薬師浄土変というが,極楽浄土を描いたものが最も多く,俗にいう浄土三曼荼羅当麻(たいま)曼荼羅智光(ちこう)曼荼羅・清海(せいかい)曼荼羅である。→浄土教美術
→関連項目説話画変相図宮曼荼羅

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世界大百科事典(旧版)内の浄土変の言及

【浄土変相】より

…変相は大乗経典の内容を絵で表現したもので,それに対する絵解きの文章としての〈変文〉とは表裏の関係にあった。浄土変,浄土図と略称する。阿弥陀如来,薬師如来,弥勒菩薩,観音菩薩といった浄土信仰の隆盛に伴い,西方極楽浄土変,東方薬師浄土変,兜率天(とそつてん)浄土変,補陀落浄土変などが流行した。…

【変相図】より

…大乗経典に基づいて絵画化された変のことを特に〈経変〉ともいう。経変は唐代に流行し,善導が長安において浄土変相三(二)百鋪を描いた記事などのほか,唐代の画史に多くの例を見いだしうる。《寺塔記》をはじめ,ことに唐代の《歴代名画記》《貞観公私画史》などの画史は,寺院の壁画として〈維摩変〉〈本行経変〉〈涅槃変〉〈地獄変〉〈西方変〉など,多くの変もしくは変相が盛行したことを伝えている。…

※「浄土変」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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