浦向村（読み）うらのむこうむら

日本歴史地名大系

浦向村
うらのむこうむら

• 茨城県：猿島郡
• 境町
• 浦向村

[現在地名]境町浦向

利根川東岸に所在。東は一（いち）ノ谷（や）沼（現在は水田）、南北は台地に続く。北は下小橋（しもこばし）村。境から当地を経て一ノ谷に向かう道を鎌倉街道と称する。村域東端、一ノ谷沼を望む台地下にある浦向貝塚は縄文後期の土器片が出土する住居跡。沼台塚（ぬまだいつか）古墳は村域南東端、一ノ谷沼を望む台地にある円墳で、径約二五メートル、高さ五メートル。横穴式で、直刀・轡片などが出土。また文明三年（一四七一）銘の板碑二基、年不明の板碑五基が発見されている。

近世は下総関宿藩領で、猿島郡上郷に属した。文禄二年（一五九三）の幸島郡内小橋御検地帳之内下小橋之内屋敷分（本谷英雄文書）は当村百姓の屋敷分とみられ、古くは下小橋村と一体であったと考えられる。寛永二年（一六二五）の下総国猿嶋郡小橋内浦向御縄御検地帳（同文書）では上畠二町九反一畝一五歩・中畠四町三反七畝二八歩・下畠三町二反二畝二一歩、上田二畝一二歩で、合計一〇町五反四畝一六歩。

浦向村
うらむかいむら

• 奈良県：吉野郡
• 下北山村
• 浦向村

[現在地名]下北山村大字浦向

佐田（さだ）村の上流、西（にし）ノ川と奥地（おくじ）川の合流地を占める。慶長郷帳には村名がみえず、村高九四五・一九七石の「北山村」のうちに含まれる。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」